後記

 例によって、終わって一週間が経ったので後記という流れだが、まずはいつも通り、誰も死ななくて本当によかったという感謝から。というのも「怖い話をやると霊的な存在を呼ぶ」という常識にとても丁寧に則った出来事が実際のところ少なからずあったからで、それに直面してしまわれたお客様には、霊のしたこととはいえこの場でお詫び申し上げたい。
 今回、様々な思惑からこの「朗読と芝居の間」という形態にたどり着き、そして行ってみたが、正直なところその思惑の殆どは良悪両面でかなり予測を外れた部分が多かった。その為、良悪いずれにしても大きく戸惑いながら進めた感がある。「悪」の面は概ね内部的な製作の部分なので多大な反省をしつつここでは伏せるが、「良」の面は一言でいえばこの催事の形態の意味が終わってから漸く解った、というところである。
 こういった、通常と違う形式のものを行う場合の常として、いわゆる普遍的なお芝居と見られるものをやっている際に漠然と「良いモノを見せたい」止まりになっている感覚が大きくブレる。敢えて「ブレる」と言うが、「何のどういう側面のどんな具合のモノを」はもちろん「どのくらい、何分間、幾らで見せる」という感覚になる。そうなってくると普段の「良いモノを見せたい」感覚自体がいかに緩んだものだったか想像されて悲しくなる。悲しんでいても仕方がないのだが、これはもう、悔しいとか反省とかいうより、悲しいと言う他ない。
 この辺はしかし、どのみち私の心の中の話なのでこのくらいにして。
 先に「解った」と曰ったこの催事の形態が持つ意味とはじゃあ一体何だったのかというと、それは文字の具現化を越えた、文字の幽霊化へのショートカットだったのではないかというものである。そして実はそれは(何度かどこかに書いているかもしれないが)かなり昔にふとそれが自分のやりたいことじゃないかと気付いた事柄にも直結してもいる。「文字の幽霊化」というのもその時の気持を漠然と命名したモノだったが、謂わば自然口語ではなくテキストの亡霊が演者に祟ることで生まれる類の芝居である。
 当初から明確な自覚があったわけではなかったが、空間として想像したのは密に舞踏を観せられた時に感じるあの、踊りを観ているというより寧ろ「食べられてしまう」とビクつくような場であった。それがイコール怪奇小説を本旨として選んだ理由でもあったが、有り難いことに終演後に頂いたご感想としても頂戴することができた。そうした感覚が生まれたのには、場や作品の助力が大いにあったろう。
 まずは今回用いた二作品の存在感。言葉というより字面というより、もはや小説なる印刷物の表面にフェチズム的なレベルで何かしら猥雑に蠢くものが感じられた時代のそれらが醸す文字感のお蔭があった。そして場。もともと紙の書籍にはいろんな色がある。別に比喩としてではなく、文字は黒かったり灰だったり時に紫に見えたり、そして紙面は白かったり茶色だったり橙だったり下手をすると黴て緑だったりといった、正にそんな「色」のことだが、そういった、私の中にある「本の色」があの空間に自然にあったお陰でもある。たとえば普段本をあまり手にしない方でも、あの空間で読まれた書籍がまさか真っ白い紙に純黒で印字された物だとは想像しないだろうという意味でのフィット感が、確にあったと思う。
 ただしそれ故に、技術的に不足ではあったのは痛感している。もっとあれは墨の擦れた演技でなければならなかったろうと思う。これが先述した「文字の幽霊化へのショートカット」と気付いた今は尚更強く感じる。
 この形態は、もっと、やれるはずである。
 一週間明けにこれを書き初めて今終えるまでに結局丸一週間掛かったが、まとめとして残すならそれに尽きる。それも前向きとか反省とかといったものではない。これは情けなくもありまた心底嬉しくもあるのだが、畏れとしてそれを抱いている。

【稽古日誌】 by 齋藤志穂

春は名のみの風の寒さや、皆様いかがお過ごしでしょうか。

こんにちは、初めまして、そしてお久しぶりですサイトウです。
LifeRさんの稽古場にふらりとやって来ては、のほほーんと過ごしております。
稽古日誌もだいぶ久しぶりですね。

さて今回の公演、「読み聞かせ」ということで、2作品の小説に取組んでおります。
読んだことのある方はご存知かと思いますが、まぁあ濃いやら怖ろしいやら。
個人で目で読むだけでも、何とも言えない感覚が残るというのに。
肉体を通して表現するというのは、どんな感じなんでしょうね。

とはいえ、これまでのLifeRさんの脚本も、文字がびっしり、かつ行間をも表す作風でしたので、やはり濃くて怖ろしい代物だなと。
そういう点では今回新しくはあるけど合ってるかも? と思ったり。
小説のゾクゾクヒヤリとした感触と、演者の皆さんの熱気との綯い交ぜ具合がミソなのかな? と思ったり。

さあ、今週いよいよ本番を迎えます。
いかしたBarでの上演、どうぞお楽しみに!

【稽古日誌】 by 池畑天平

稽古も佳境に入ってきまして、充実した時間を過ごしております、と思うのですがプレッシャーに押しつぶされてしまいそうな気分でもあります笑
ですが、出来る演出、演者にかこまれてるのでとても楽しい方向へ進んでおります!
さぁ本番まであと少し、取りこぼしなきよう、身体中の毛穴を開いて感覚を研ぎ澄ませていきますよーっ笑

新年会

テーブルトークRPGワークショップのお知らせ

来る7/21(日)に「役者同士でやる(演技と役作りのための)テーブルトークRPGワークショップの会」を行います。役者さん向けの会ですが、特に演技経験等の制限はございません。日が近づいておりますがお誘い合わせの上是非お越しください。


生身の身体と声で対話しながらロールプレイイングゲームを進めてゆく「テーブルトークRPG」。その中でも独特の「恐怖表現」を持つ『クトゥルフ神話TRPG』を使って、プレイしながら役作りやエチュード時の自分の動かし方を考察するという名目で遊ぶイベントです。基本はゲームですので、どうぞお気軽にお越し下さい。

そもそもTRPGって何?という方はこちらなどを参考に。
http://www.trpg.net/WhatisTRPG.html

  • 日時:7/21(日) 13:30~17:00
  • 世田谷区、下北沢駅付近
  • 参加費:無料
  • 粗品もあるよ
  • TRPGの経験は不問(基本、関連用語も聞いたことがないような全くの未経験者を想定しています)

今回は、ゲームプレイの前段階に当たる『キャラクター創作』を主にやります。
ゲームのキャラ作りという作業ですが、「設定や性癖の構築」の部分を普通に遊ぶときよりも少し緻密に、役作りでいう「キャラクターをどのように意識的に産み、自身との差異を自覚して成長させるか」という作業とも重ねて進めてゆきます。
ゲームでは、こうして作ったキャラクタを操って即興で台詞を喋り、機転を利かせてストーリー上の難題に挑んでゆくことになります。ですので例えばエチュードの苦手な方、「エチュードやれって言われてもどうしたらよいかわからない」、また「なんとなく笑いを取って終わってしまう」等々ある方は、『自分じゃないものになるとはどういうことか』というポイントを考える足がかりになる・・・かもしれませんが、そもそもはゲームですので、楽しくできればと思います。
作ったら、折角なので少し本編も遊んでみます。

ご参加、ご見学を希望される方はmk@lifers.jpまで。

“クトゥルフ神話TRPG”はエンターブレイン社の商標です

稽古場日誌 – 3/19

上の人

上の人

演劇を愛する皆さんご機嫌いかがですか?
持ち回り稽古日誌、二回目の登場渡辺です。いよいよ本番weekとなりました。
演出家の宮本さん曰く「要素は揃った、あとはそれをしっかり出して行く事」。稽古も残すところあと2回、やり残しがないように、一瞬一瞬を大切に作っていきたいと思います。
写真は日曜日の稽古場にて、今回、蚊P(ピクシー)と言うとくしゅな役所の中野さんです。*ふざけているわけではなく、実際皆より高い位置から見下ろすシーンがあるのです(^_^;)
そして、今から僕は自らの衣装の作成に取り掛かります。
週末金曜日からのほんばん、是非皆様足をお運び下さい。
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稽古場日誌 – 3/18

背後霊

背後霊

さて前回のターンで書いたのは一ヶ月前。「徐々に焦りも生じてきました」などと悠長なことを書いていましたが、3/17現在、焦りも大分成熟してきました。
毎回この時期、「焦りを通り過ぎたら人は次の次元へ行けるんじゃないか」と妄想してますが、何度やっても焦りというのは際限なく膨らむばかりです。
ただ…まぁこれはほとんど言葉尻の問題ですが、ここで「しょうがない、自分にやれることを全力でやっていくだけだ」となるのも少し物足りない。殊に色々とテンパって頭がパンパンになっている今の段階に『全力』と思っていることなんて高が知れてるもので、本来なら全力はとりあえず出した上で、己の能力で届かないものをどう補っていくか探る時期じゃないか。と、いう心づもりでやらないと見誤るだろうと。
この「残すところあと稽古数回」という段階は、役者さんそれぞれの固有の弱点がどんどんあからさまに出てくるタイミングでもあります。「視線が泳ぐ」「特定の箇所で噛むようになる」「表情が壊れる」「息継ぎが増える」「一度もミスったことのない穴にはまる」等々、テンパるとこういう症状が出るのかという個性が目立ち始めます。おそらくそれを克服して生き生きとやれるようになる…あたりが思い描いている『全力』だろうと思うので、そこを突破して今まで数ヶ月やってきたものを全て収斂して体現するにはどうしたらいいか、的な心構えで残りの稽古をやっていきたいと思います。

また業務連絡だなこれは。
折角なので連絡。みんな、最終稽古は衣装を着けてやるよ。

稽古場日誌 – 3/14

アップ中

アップ中

鈴木コウタです。
本番まであと二週間を切り!

そわそわしてきましたね~
でもこの時期の稽古が一番好きかな。
台詞もおちてきて、色々試行錯誤がぶつかり合う段階。

この調子で仕上げてまいります。

いやしかし今回、全編気が許せない!いつも許してるわけじゃないけど、作品の性質上いつもと違うアンテナをたてているような、ね。

今晩も、芝居を考えつつ、夜更かしだ!

そしてカレーうどんを食べる!
最近ハマリがちな冷凍食品

『CoCo壱番屋のカレーうどん』

だ。
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